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今月の雑学 第1回
静電気と健康
和洋女子大学名誉教授 医学博士 川村 一男
空気が乾燥すると静電気帯電は多くなる
ワッ 静電気(摩擦電気)は、季節に関係なく空気が乾燥する環境になると発生しやすくなります。

合成繊維や合成樹脂の製品は、電気を通しませんので、発生したその場所に蓄えられて、電圧はどんどん高められていきます。この現象を帯電といい、電気が蓄えられた物体を帯電体といいます。

ドアーのノブに触れたり、金属に触れたりするとショックを感じたり、セーターなどを脱ぐ時にパチパチ音がしたりするのは、蓄えられた静電気が人体を通して、放電される時に発生する現象で、暗い場所であったならスパークの青白い光がみられます。

スカートが脚にまつわりついたりするのも帯電が起きたからです。帯電が発生すると近くの物体を吸収しようとします。これを静電誘導と呼びます。

人体に放電が起こると、どうなるか
人の体に帯電が起こるのは、合成繊維の衣料品を着た時に著明に発現します。
合成繊維は天然繊維と異なり構造的に電気を通しませんから、人と体との摩擦、
衣類相互の摩擦によって発生帯電し、静電誘導で人体にも影響を及ぼすことに
なります。

まず、周囲の空気の微粒子を吸着します。吸着された微粒子の中には、数多くの
微生物や化学作用や物理作用をもつ物体も多く含まれています。下着まで合成
繊維を着ていると、皮膚がこれら微粒子で汚されることになります。

季節によっては、杉、その他の花粉アレルギーの原因となる花粉をも活発に吸着
しますので、アレルギー体質の方は注意して下さい。

皮膚は脳や神経とは兄弟分です。受精卵が分割していく時、外胚葉から皮膚が
でき、この一部分から脳や脊髄が生まれてきます。ですから、皮膚が不健康に
なれば、脳や神経の働きも悪くなり、逆に脳の働きが悪くなれば、皮膚の状態も
悪くなります。

皮膚が不潔になりますと新陳代謝が悪くなり、自律神経のバランスも悪くなって、
体がだるくなったり、肩がこったりします。

放電によって皮膚が傷つきます
衣服に帯電した静電気は、体の動きや衣服のずれによってスパーク放電をします。

この放電によって皮膚のPH(ペーハー)は変化し傷つきます。そうすると肌荒れが生じ、カサカサと乾燥し粉が吹いたようになったり、ぶつぶつができたり、色素沈着によってシミやアザができたりします。

健康な皮膚は、何物でも侵入する隙はありません。しかし小さな傷でもできますと事情が違ってきます。帯電によって吸着された微粒子や微生物が、傷に入り炎症を拡大し増悪させます。

そればかりでなく、化学作用を有する微粒子(花粉もその一つ)、衣類の加工仕上げ剤や微生物が侵入することによって、アレルギー体質になったりアトピー性皮膚炎に移行することにもなります。抵抗の弱い新生児はもちろん、乳幼児などは注意して欲しいと思います。

またショーツやパンティストッキングによる帯電は股間を不衛生にし、尿道炎・膀胱炎や腎盂炎、外陰部の炎症や膣炎などの原因にもなります。
放電

生理機能に与える影響

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